リサイクルトナーの新製品開発について

リサイクルトナーと純正品・汎用品などの違い

自分のプリンタに対応したリサイクルトナーはいつ発売されるの?

新しいプリンタを購入する際や購入後に、多くの方が気になるのが、リサイクルトナーの販売時期や販売の有無ではないでしょうか。実際に、当店にもこの質問が頻繁に寄せられています。 新製品の純正トナーに対応したリサイクルトナーが販売されるまでの期間や、販売の可否は、様々な要因が複雑に絡み合っています。その中でも特に重要な要素は以下の通りです。

  • 需要の多さ

    新しいリサイクルトナーを開発するには、それなりの費用がかかります。開発予定の製品に対応するプリンタが十分に普及していて、リサイクルトナーの需要が高く、開発コストを回収できる見通しがあれば、開発と販売が行われます。しかし、対応プリンタの販売台数が少なく、開発コストの回収が見込めない場合は、開発が見送られることがあります。特に、本体価格が高額な大型プリンタや複合機は、普及台数が非常に少ないため、リサイクルトナーの需要も低く、開発があまり行われない傾向にあります。

  • 再生可能な空容器の流通量

    リサイクルトナーを製造するためには、純正トナーの空容器が不可欠です。十分な量の適切な空容器が流通していて、安定的に調達できる見通しがあれば、リサイクルトナーの開発が行われます。再生可能な空容器の流通量には、プリンタ本体の普及台数だけでなく、空容器の再生可能回数も影響します。空容器をリサイクルトナーとして再生できる回数には限界があるのです。空容器の種類によって、再生可能回数は大きく異なります。部材の損耗が少ないタイプのカートリッジであれば、リサイクルトナーとして約10回くらい再生できるものもあります。一方で、1回しか再生できないタイプも存在します。 当然のことながら、再生可能回数が多いタイプの方が空容器の流通量は多くなります。そのため、そのようなタイプの空容器に対応したリサイクルトナーが開発されやすいのです。つまり、リサイクルトナーの開発は、純正トナーの空容器の流通量と再生可能回数に大きく左右されているのです。

  • 構造が類似した旧製品の有無

    旧製品の空容器を再利用してリサイクルトナーを製造できるカートリッジがあります。これは、構造が類似しているためです。こうしたカートリッジは、いくつかの利点があります。まず、空容器の確保がしやすく、リサイクルトナーの製造に支障をきたしにくいです。また、構造が似ているため、開発コストを抑えられます。さらに開発期間も短縮できるため、リサイクルトナーを早めに販売できる傾向にあります。

  • ROMチップの有無とチップ開発の難易度

    トナーカートリッジの中には、ROMチップが内蔵されているものがあります。このROMチップは、カートリッジの認証や印刷枚数の記録など、様々な用途に使用されています。リサイクルトナーを開発する際、このROMチップも独自に開発しなければならないケースがあります。 ROMチップの開発難易度は、カートリッジの種類によって大きく異なります。簡単に開発できる場合もありますが、需要や空容器の調達には問題がなくても、ROMチップの開発が非常に困難な場合があります。そのような場合、特定の機種への対応や新製品のリリースを断念せざるを得ないこともあります。 ROMチップの開発は、リサイクルトナー業界における重要な課題の一つです。メーカー独自の技術で保護されているROMチップを解析し、互換性のあるチップを開発するには、高度な技術力と多くの時間が必要とされます。

  • 特許の問題

    リサイクルトナーを開発する際は、他社の特許権を侵害しないように十分な注意が必要です。もし他社の特許を回避できる見通しが立たない場合は、残念ながら開発を断念せざるを得ません。

  • トナー粉の性質

    リサイクルトナーの開発において、純正トナーで使われているトナー粉の性質を再現することが課題となることがあります。レーザープリンタは、トナー粉に熱を加えて溶かし、用紙に定着させることで印刷を行います。しかし、最近では、従来よりも低い温度でトナー粉を定着させるプリンタが増えています。低温でトナー粉を定着させることには、いくつかのメリットがあります。まず、電力消費を抑えることができます。また、プリンタ使用前のウォームアップ時間が短くなり、プリンタの起動から印刷までの時間も短縮されます。低温定着を行うプリンタ用のリサイクルトナーを開発・製造する際には、純正トナー粉と同様に低温で溶けるトナー粉を調達する必要があります。

  • 印字品質と印刷枚数の確保

    リサイクルトナーと純正トナーでは、トナー粉の組成が完全に同一ではありません。そのため、印字品質を完璧に再現することは難しいのが現状です。しかし、実用上問題のない範囲で印字品質を確保することが重要です。印字の精密さや濃度、印刷可能枚数などが十分な水準に達していなければ、製品として販売することはできません。

  • 不具合率の高さ

    製品の品質を評価する上で、不具合率は重要な指標の一つです。たとえ印字品質や印刷枚数が十分であっても、不具合が頻発するようでは、製品としての価値は失われてしまいます。しかし、中には純正品でさえ不具合率が極めて高く、業界内で失敗作と呼ばれるような製品も存在するのが現状です。純正品の時点で不具合率が高いカートリッジを、リサイクルトナーとして再生しようとすると、さらに不具合率が上昇してしまう傾向があります。そのため、そのようなカートリッジを再生して製品化することは断念する場合が多いです。

リサイクルトナーと純正品・汎用品などの違い

結論

新製品に対応したリサイクルトナーの販売開始時期は、明確な基準がないのが現状です。純正トナーの発売から約1ヶ月で対応リサイクルトナーが販売される場合もありますが、一方で対応商品が全くリリースされないケースもあります。エコインクインではお客様にいち早く新商品を提供できるよう、再生工場と連携し開発に取り組んでいます。もしお客様の対応カートリッジが見つからない場合はお気軽にご相談ください。

リサイクルトナーと純正品・汎用品などの違い

おまけ - リサイクルトナーを使いたい場合、どんなプリンタを買えばいいの?

対応のリサイクルトナーが既に販売されているプリンタを買うのが最も確実です。 レーザープリンタは成熟した技術を用いているため、印刷性能においては最新モデルと旧モデルの差が小さく、旧モデルでも十分な性能を発揮します。ただし、通信規格やソフトウェアなどの機能面から最新モデルを選びたい場合もあるでしょう。そのような場合は、最新モデルでありながら旧モデルと同じトナーを使用する機種を選ぶのがお勧めです。これらの機種では、すでにリサイクルトナーが販売されていることが多いからです。一方、購入を検討中の最新モデルに対応するリサイクルトナーがまだ販売されていない場合、将来的にリサイクルトナーが販売される可能性の高い機種を選ぶことが賢明です。そのためには、シェアの大きいメーカーの売れ筋モデルを選ぶのが無難でしょう。売れ筋モデルは消耗品の需要が多く、リサイクルトナーが開発されやすいからです。また、最新モデルで使用するトナーの外観が旧製品に酷似しており、その旧製品に対応したリサイクルトナーがすでに販売されている場合、同系のトナーであるため、空容器の調達が容易であるなどの理由から、最新モデルに対応したリサイクルトナーが発売される可能性が高いと予想できます。ただし、外観が似ていても中身が全く異なる場合や、ROMチップが別物で開発の難易度が高い場合は、リサイクルトナーの発売が遅れる、あるいは発売されないこともあります。

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